対立する議論を冷静に収める方法とは……絵ごころでビジネス力アップ!

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2年前に終了したブログ『ビジネスに役立つ絵ごころ入門』から、選り抜きした作品を掲載しています。
元々は3話で完結させていたストーリーを、つなぎ合わせて1本に再構成しています。

そんな第2弾は、会議での揉め事。
ファシリテーションといわれる会議運営のスキルを、絵ごころのある恵賀くんが教えてくれました。

 

第2話:対立する議論を冷静に収める方法

 

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まだまだ入社したての恵賀くんは、それほど社内会議に出席する機会がありません。
しかし、今日は違います。
恵賀くんには関係ない会議だけれど、自分の出番があることを知ったのです。
それは、こんな風の噂を恵賀くんが耳にしたからでした。

「いま営業会議室がたいへんなことになっているよ」
「デザイン室の細川マネージャと営業の山名課長が大揉めらしいぜ」
「誰かが何とかしないと収拾が付かないかもな」

「よし!」と、恵賀くんは立ち上がり、営業会議室へダッシュしました。
「おい、どこにいくんだ! 恵賀!」と周りから声がかかります。
なんだか注目された恵賀くんは、走りながら半笑いになり「ボクにまかしなよ!」と言い残しました。

会議室に入ると、細川マネージャと山名課長が火花を散らして、激論しています。
恵賀くんはその様子を見て、ホワイトボードに何やら描き始めました。
「この乱は、ボクが鎮静化させる……」と呟きながら。

 

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ホワイトボードに向かってペンを走らせていた恵賀くんは、「ほぅら、お二人さん!」と振り返りながら、細川マネージャと山名課長に視線を注ぎました。
なんとホワイトボードには、両者それぞれの主張がまとめられています。
「い、いつのまに……」と同時に声を漏らすほど、互いの議論は恵賀くんの存在に気づかないほど白熱していたのでした。

「ご両人の意見はごもっとも。でもこうやって内容をまとめたら、なにかに気づきませんか?」
恵賀くんは質問を浴びせました。すると細川&山名が声を揃えて、
「おや、思っていたほど意見が食い違っているわけではないなぁ……」
と呟いたのです。

「そう、そこなんですよ。ちょっとこうやって全体像を描いてみたら、割と考えが一致していることに気づくんです。そうしたら前向きになって、新しい案が話し合えそうでしょ!」
と、恵賀くんは”児玉清のアタックチャンス”的な小さなガッツポーズをしながら、二人に訴えました。

先ほどまで対立していた両者はホワイトボードの盤面をしばらく眺め、「じゃあ、さあ……」とお互い同時に声を発しました。
それを耳にした恵賀くんは、「二人とも息ピッタリじゃん」と上から目線な感想を浴びせながら、その場を後にしようとしました。
すかさず「ちょっと待てよ、君……」と恵賀くんの背中に、細川&山名のダブルホイスが届きました。二人の責任者は同時に、恵賀くんを呼び止めたのです。

さらなる教えを請うために……

 

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恵賀くんの説明口調は、相手が責任者であってもお構いなしです。
「意見の食い違いはビジネス活動において避けられないが、そこに感情が表立って相手を論破しようとするからこじれる。さらに、相手の表情や仕草によって敵対反応が高まる。こんな状態になっては、話し合いがうまくいくものもダメになってしまう。だから……」
恵賀くんは、ホワイトボードを指さして、
「ホワイトボードに論点を要約した図などを描き、そこへ両者の視線を注がせる。すると、感情に支配されていた互いの心が……その呪縛から解き放たれ……冷静に状況をつかもうとし……よって対立していた討議は、その幕を静かに下ろすのであ〜る」
と、講釈をたれました。

「言わんとしていることは、わかる。まさに我々もそうだった……」と、細川マネージャと山名課長はウンウンと頷きました。
「ね、お互いに理解し合えて、よかったですね」と恵賀くんも満足し、会議室の外へ出ようとドアに手をかけました。
とたんクルリと振り返って、「これから会議をするときは、決してホワイトボードのない部屋では行わないようにね。……おふたりさん!」と人差し指を立てて、左右にククッと振ったのです。

そんな恵賀くんが会議室から姿を消した後、「なんかアイツが一番腹立つね……」と細川&山名の両名は口を揃えたのでした。

第2話おわり

 

《バックナンバー》
 第1話:プレゼンテーションで我を取り戻す方法

 

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