プレゼンテーションで我を取り戻す方法とは!……復活、絵ごころ入門

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2年前に『ビジネスに役立つ絵ごころ入門』というブログを発表していました。
「〜していました」なる過去形ということは、すでに更新をやめて放置状態となっております。

すると終了後に人気が急上昇し、コメントがまるで芸能人ブログ並みにカウントされました。
違います。知らぬ間にスパム攻撃されていたのです。コメント受付に対して無防備なままでした。

当然、サーバ管理会社から「困りますけど」的なメッセージが入ったので、この放置ブログを削除することに決めました。
ただ、その時に作成したコンテンツまで葬るのはもったいないので、当ブログと関連性のある記事は再掲載することにしました。

……ということで、恵賀くんという主人公が登場し、困っている人のビジネススキルを”絵を描いて”鍛える物語の第1話です。

 

第1話:プレゼンテーションで我を取り戻す方法

 

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あらあら、オフィスの隅で松村くんが膝を抱えて悩んでいます。

「おい、どうしたんだい?」
近づいてきた恵賀くんは、2年先輩である松村くんに完全なタメ口。
基本的に恵賀くんは、5年くらい先輩であってもタメ口です。

「今度、黒田取締役の前でプレゼンがあるんだ。オイラ、緊張して支離滅裂になっちまうんだよ」
松村くんは社内で唯一、自分のことを”オイラ”と呼びます。

「いいじゃん」
恵賀くんは適当に流そうとしたところ、
「な、恵賀。プレゼンでシャキンとする方法ってある?」
涙目の松村くんは恵賀くんに尋ねました。
「ないねっ!」
恵賀くんはモノの見事に言い切りました。
……が、しばらくして「まてよぉ」と何かを閃いたのです。

 

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恵賀くんは、松村くんに「そこを動くなよ!」と吐き捨て、姿をくらましました。
しばらくして、なにやら紙きれを手に戻ってくると、
「こうやってプレゼンのレジュメの到る所に、笑顔を描いておくんだよ」
と松村くんにその書面を突きつけたのです。

イラストと共に『スマイルを忘れずに!』というメッセージが記されている1枚のシート。
それはまぎれもなく、松村くんのプレゼン資料です。
「こんなレジュメが手元にあってプレゼンしたら。……ね、気持ちが落ち着くでしょ」

続けて恵賀くんは声を落とし、
「プレゼンでは”うまく伝えなければ”と話す内容ばかりに意識が集中し、その場での自分の見せ方にまで気が回らない。ところが聴き手はプレゼンの中身だけでなく、目の前にいる話し手の様子まで観察している。多少、話術が不十分であっても、余裕のある表情を浮かべ自らを見失いさえしなければ……」
と説明口調でまくし立てたあと、
「ヤツらは喝采する!」
とひときわ大きな声で、会社の役員を”ヤツら呼ばわり”しました。

さらに恵賀くんは、得意げに続けました。
「このスマイルはね、笑顔を忘れることなかれ。そしてプレゼンしている自分へのエールとして受け止めること! わかったぁ?」
「あぁ、わ、わかった。……ところで、それってオイラのパワポ・データだよな」
松村くんの顔は曇っています。
「うん、そうだけど何か?」
「……ってことは、オイラのパソコンを勝手にさわって、印刷したのかよ?」
恵賀くんは舌打ちをし、
「小さい、小さい。あんた、人間が小さいよ!」
と先輩である松村くんをたしなめ、その場を立ち去ったのでした。

松村くんはつぶやきました。
「確かに恵賀の言っていることには、一理あるかも……」
松村くんにしては機敏に立ち上がり、「お〜い、待ってくれぇ!」と恵賀くんの後を追ったのです。

そう、さらなる教えを請うために……。

 

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わずか5メートル走っただけなのに、息を切らす松村くん。
恵賀くんは歩みを早め、もう少しだけ松村くんに追いかけさせました。
「ちょっと待ってくれよぉ!」
咳き込む松村くんに、恵賀くんは「やれやれ」という表情で振り返ると、さぁ講釈の始まりです。

「プレゼン実施において手元資料がある場合は、そこに台詞を書いておくだけじゃなく、その場での自分の仕草や表情を簡単な絵に表しておく。文章で指示を書くのではなく、ひと目でサッとわかる絵にしておくさ!」
と、恵賀くんは手元へのチラ見ジェスチャーを繰り返しました。
「こんな風に、サクッと目をやり、前を向いて話す。サクッとね!」

「絵はなるべく左側に描く方がいいよ。文字が横書きの場合は、目の動きが左から右へ流れるため、先に自分の見せ方に注力できる。まず表情や姿勢、仕草を正してから、伝える内容へと入っていけばいいんだ!」
と、恵賀くんは背筋を伸ばしたり、笑顔を作ったりを繰り返しました。
「どう? いかすだろ!」

松村くんは「オイラ、やるよ!」と大きく頷き、自分のデスクへ勇んで行きました。
恵賀くんはその姿を見送りながら、つぶやきました。
「小さいヤツだと思っていたけど、ほんの少しだけ大きくなったな……」
と、ビリー・ジョエルの『ストレンジャー』を口笛で吹きつつ、その場を後にするのでした。

 

第1話おわり

 

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