「食える」ことを期待する2冊の独立志向書を読んで

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サクッと読んだ2冊の本が、どちらも会社組織から独立して「食べていけるか?」的なサブタイトルでした。

『自由な働き方をつくる』Amazonリンク
『そろそろ会社辞めようかな』Amazonリンク 

これらはノマドやフリーランスなど組織に縛られない生き方を提唱するものではなく、不幸な独立を防ぐ書籍として読むのが正しいようです。

講師業を営む目線で読んでも、たいへん共感できました。

 

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独立というビジネススタイルをやってしまって18年目を迎える当方としては、両書に書かれた内容に大きく頷きました。

ビジネスである限り”不自由さ”がついて回り、思っていた以上に人様から金銭を頂戴するのが難しいという事実は、全くもってその通りです。
対個人よりも対法人でないと継続的なビジネスは難しく、特に独立スタート時には法人契約における先の見えている状態が心の支えになります。

……となれば、自分を押し殺してでも相手の求めるビジネススタイルに合わせる必要が出てきます。
心にもないお世辞もプロフェッショナルな一面なのです。(時期が来れば、嫌な事柄へのウエイトは減らせましょうが、決して無くなりはしません)

しかし、18年前の自信と不安の狭間で揺れ動く自分が、もしこの書籍を読んだらどう思っていただろうと想像しました。(あくまでも当方の場合です)

 

『自由な働き方〜』では、組織批判(不適合?)からノマド賞賛への短絡的なロジックへの警鐘を鳴らしていますが、「辞めたい」という情動に対して独立するという選択肢しか描けない、当時の自分にはどこまで響くものだったでしょうか。

どこか「自分は先人とは違う」という根拠なき自信で、自らの独立心を擁護したに違いありません。

 

『そろそろ会社〜』には収益構造をどう考え出すかの論理図解が豊富な事例と共に掲載され、すごくタメになります。……独立して仕事をしている者としては、改めて考え直す機会にもなりました。

しかし、このビジネスモデルを組み立てるフレームワーク思考は、組織にいる当時の自分にとって、理屈はわかっても腹落ちしなかったでしょう。
キャッシュを稼ぐ実感がないために、その収益メカニズムが単なる数式にしか映らないからです。

書物に展開されるビジネス構造は、実際にやってみて(失敗して)経験が備わることで独自性(アイデアや工夫)が加わり、その納得感が高まっていくと思えました。

 

両書の著者とも独立における様々な経験の元に書いているので、フリーランスになったプラス面よりもマイナス面にフレーミングされています。

独立して間もない人の著述には、得体の知れない不安を掲げながらも、具体的なリスクやその回避策までにたどり着けず、どちらかというとプラス面にスポットライトが当たるような内容になっているという印象を持っています。

この手の書籍はタイトルで買うよりも著者の独立後のキャリア、そこに至る経験値で中身を推察する方が期待外れしないと思いました。

「そろそろ会社辞めようかなぁ」と考えるような人には、『そろそろ会社辞めようかな』は薦められません。
独立しても芽が出ずに、現状打破したいフェーズで役立つような良書ですから……

 

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