五ヱ門とのコミュニケーションでルパンがしくじる理由

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お手本になるようなリーダーがいないって? いやぁ、ちゃんといるじゃな〜い。それもアンタの目の前にね!(←山田康雄氏風に)

……ってなことで、ルパン三世のリーダーシップ研究です。

1971年テレビシリーズ第9話『殺し屋はブルースを歌う』は、峰不二子の元恋人が登場し、彼女の過去が明かされます。

ここでまたもや、ルパンが五ヱ門に降りられてしまうミスコミュニケーションがみられます。
まだルパンが五ヱ門との間で、関係性が築けていないのでしょうね。

図解にすれば、こ〜んな感じ……

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ある一室で、石川五ヱ門と次元大介がイライラ。

五ヱ門「遅いな」

次元「え〜、遅い」

五ヱ門「仕事を前に、ヤツは何をしているんだ!」

そこへルパン三世が峰不二子を連れて登場。

次元「遅いぞ、おい!」

ルパン「よ、次元。喜んでくれ」

次元「何だい」

ルパンは次元に、峰不二子と手を組んで新たな仕事を始めると言い出す。
それまでは不二子と組まないつもりのルパンだったが、性懲りもない態度に次元ですら唖然とする。そこで五ヱ門が口火を切った。

五ヱ門「ルパン、女は必要か!」

ルパン「そう、必要なんだよ」

五ヱ門「オレは降ろさせてもらう」

ルパン「お、五ヱ……おい」

怒りでテーブルを真っ二つにした五ヱ門は、そのまま部屋を出て行った。

 

冒頭、こんな感じでルパンの傍若無人さが発揮されます。

約束時間に遅れても詫びすらせず、明確な目的を示さずに前言撤回する態度は、誰だって怒っちゃいます。
次元には「喜んでくれ」と話をすり替えるなど、一方的でもあります。
ルパンをリスペクトしていないと、この一連のやりとりはリーダーとして致命的でしょう。

ルパンなりのロジックによって事態に対処しているのでしょうが、頭の切り替えが早い分、他者からは奔放に見えてしまいます。
そして次元に声をかけて目的を共有化しようとしますが、五ヱ門に対しては全く気が回りません。

一貫性のないルーズな印象が、次元ほど信頼感を生み出せていない五ヱ門に、仲違いを引き起こさせるのは当然といえます。

 

ではこの場合、ルパンはどのように五ヱ門に対応したらよかったのでしょうか?

次元よりも先に声をかけるべき? ……いや、それは不要です。逆に次元を怒らせます。

五ヱ門へ時間に遅れたことを詫びるべき? ……いや、それも冷静に受け取られるのみです。

ここで必要だったのは、五ヱ門の「なぜ?」に理路整然と応えていく質疑応答力だったといえましょう。

なぜ遅れたのか、なぜ不二子が必要なのか、それを具体的な判断理由を交えないと五ヱ門は理解と納得を示さないのです。
いわば、次元と同じようなアプローチでは、五ヱ門はルパンの言動を受け止められないと考えられます。
それは五ヱ門の思考特性『Why?型』に起因するところといえましょう。

参考:『リーダーにふさわしい?ルパン三世の行動特性を分析する理論!』

だから「ルパン、女は必要か?」という質問は、五ヱ門の場合「なぜ女が必要なんだ?」という問いかけに翻訳しなければなりません。

するとルパンの返答も「そう、必要なんだよ」という” Yes or No “ではなく、「なぜならば〜」という理由で応じる必要があったのです。

 

このあたりの対人掌握術はリーダーとして必要ですが、第9話のルパンにはまだそれが備わっていなかったように思われます。
実は前の8話でも「見損なった」と五ヱ門に背中を向けられるルパンだったのですから……。

おいおい、「どうするんだい。ルパンさんよ」と、ついつい声をかけたくなります。渋くね 。

……さて次回の研究題材は『ニセ札つくりを狙え!』。チャンネルは決まったぜ!

 

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