『過去と他人は変えられないが、自分と未来は変えられる』とは、有名なフレーズ。
それを引き合いに出し、「教え終わったら、そこでの出来事は過去のもんやん。オレの気持ちは可能性のある未来へ向かっとるんやで。もう過ぎ去った事は、ええんとちゃうの」と自分の中での”男前”な言い分を盾にし、所感作成への抵抗を示す。
所感は過去を”残す”ことで”変える”ものではない。だから、この言い分は矛盾しているのだが、そんなことはお構いなしに、ただただその作業が面倒なのだ。
まぁ、こうしてグズグズ主張していても大人らしくないので、どうしたものかと思案した。
そこで講義の振り返りを、仕事帰りのプロセスとして強制的に組み込み、これをしないと家には帰られないんだ、と決めこんだ。
そうして、次のような習慣を今年から始める……
スマートフォンを取り出し、歩きながら電話をかけるように、講義の印象をつぶやくのだ。
そう、とりあえず音声データとして記録しておく。Evernoteの録音機能を用いてログを取るつもりで行う。
冒頭はインデックス部分として、「案件名、日時、場所、受講人数」を吹き込み。
そして、受講者を観察して得られる意欲や姿勢、コミュニケーションのレベル感などを、思いつくままにまくし立てる。
さらに気持ちが乗ってくると、その場で立ち止まり、手帳に付けた記録を目で追いながら言葉を加える。いわば記されたタイムラインから、いろんな想いが運ばれてきて、吐き出す情報量が増えてくるのだ。
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←《実際に録音したデータの一部。クリックしたら音声再生。途中ピー入り》
一連の操作をEvernote上で行っているので、そのまま音声がファイル保存される。後日、これらのデータを基にして、所感の作成が「楽になったやんけ!」とニンマリするに違いない。
このように苦手なタスクも、好きなガジェットを活用することで、心理的な障害を取り除いてくれるはず。
でも、やはり講師所感の作成が楽しくなれない。それはおそらく、所感のあり方に疑問を感じているからかも……。
その理由は、次回に預けよう。
