教える前に、講義で利用するデジタル機器をセッティングする。
MacBookAirの電源を投入し、セミナールームに設置されたプロジェクターと接続。
スマートフォンのタイマーアプリをリセットしておき、講義資料と共に机の端へ置く。
そして、iPadのホーム画面に鎮座する『Nozbe』のアイコンを人差し指でチョンと触れば……。
演台には教えるためのコックピットができあがり、あとは参加者へ視線を向け、笑顔さえ浮かべれば準備okeyとなる。
いつもこんなスタイリッシュに講義を始めているのかというと、「そんなわけあれへんやん」だ。少しでもプロフェッショナルな境地に達しようと模索する中、こうした幻影に憧れる。
そこで理想のスタイルに一歩でも近づくために、大いに期待をかける行動管理ツール『Nozbe』。実際の講義中では、こうした使い方が可能だ……
教えることは、教わる相手の状態に合わせた対応が必要で、まるで生き物のように変化する。そう、ライブなのだ。
だからプランどおりに進行するはずがないし、神経を尖らせるほど重要でもない。
それよりも大事なのは、大局を見失わないこと。近視眼的になってカリキュラム全体のバランスを崩し、重要なポイントが薄まってしまうのが良くない。
だから、教わる相手のレベルによって、予定していたセッションの順番を前後入れ替えたり、時間配分を加減させたりすることが要求される。
では、順を追ってみよう。
このように予定していた時間にセッションが開始されないと、アラームとして赤く表示される。
状況に応じてカリキュラムの順番を変える場合は、マウスでセッション・バーをつかんで移動させる。(iPadではできない)
必要があれば、詳細項目を開いてセッション自体の所要時間を変更する。
その際に確認すべきは、右下に表示されている合計時間。当初設定していた時間枠をオーバーしないよう、気をつけなればならない。
ここまで使ってみて満足できた点は、教えるというアクションの中で、進行全体を俯瞰するクールな視点が保たれることだ。状況の変化に応じたタイムマネジメント(未来設計)が可能になる。
ただ要望を述べるとすれば、所要時間の設定が細やかにできない。欲をいえば、合計時間をフィックスして、残り時間から変更すべき所要時間が自動算出できれば有り難い。
トータルの期限が決まっている活動には、進捗具合における時間配分の提案を『Nozbe』自身がやってくれたら、「ごっつう、ええ感じ」で講義を進めることができるだろう。
……ということで、次回は『Nozbe』を使って感じた、教える人の心理状態をまとめる。
